本を読むにしても好きなジャンルばかりを読んでいるとそのジャンルはとても詳しくなるけれど、他のジャンルを全然知らないということも多々あります。
これは人間関係などでも同様です。同じような考え、同じような行動の人たちばかりと一緒に居ると「常識」というものが固定されてしまって視野が狭くなってしまうことがありますよ。
違うジャンルの本もたまには読んでみる
「約束のネバーランド」というマンガのコミックスを読んだときにまず思ったのが
「なんて斬新な設定なんだ!」
というようなことでした。
こういう発想できるなんてすごいな、どういったところからこんな風にアイデアを思いつくことが出来るんだろう、とワクワクしながらお話しを読み進めました。
それから数カ月後、ノーベル文学賞を受賞したイシグロカズオさんの『私を離さないで』を読みました。
すると、なんか約束のネバーランドと似ている部分があるなぁと気づいたのです。
盗作とかいう話ではありません。内容は全然違いますし、テーマも違います。
お話しは違いますが、主人公たちの境遇に似ているところがあるので、私を離さないでを読んでいると、約束のネバーランドを思い出すところがあるのでした。
そしていろいろと調べてみると、施設で育った子どもが主人公でその施設が普通の施設ではない、という設定はまぁまぁあるとのことだったのです。
自分が知らないだけかもしれない
そのジャンルをよく読んでいる人にとっては「あるある」の設定でも、普段そのジャンルを読まない人には「斬新」「今までにないアイデア」とうつることもあります。
自分にとっての『常識』も、他の世界の『常識』を知らないだけで、その常識を知ると自分が狭い世界で生きてきたんだなと思うこともあり得ます。
例えば、子育て中のお母さん。
子どもを預けて土日に自分の用事で出かけるなんてありえない、という方がいます。
その一方で、自分のやりたいことのためには土日子どもを夫に任せて自分の夢に向かって勉強するのはおかしくない。そもそも夫も子どもの親なので「預ける」という表現が変。
という方もいます。
『常識』とか『普通は』というのはけっこう自分自身の思い込みだったりします。
悩みごとでも、「私は嫌だけど我慢するしかない」「この方法しかないからやっている」と思いこんでいたとします。
しかし本当にそうでしょうか。
自分の中にはなくても、他の人からしたら「こうしたらいいんじゃない」という回答があるかもしれません。
たまには自分が読まないジャンルの本を読んだり、いつもとは違うメンバーとお話したりすると問題解決のヒントに出会うこともできるはずですよ。