なんでわかってくれないの? どうしてやってくれないの? 私はこんなにがんばっているのに。
そういった出来事はありませんか?
そういう場合たいてい気持ちの矢印は自分に向いています。その気持ちの矢印を外に向けてみると違った景色が見えてくるかもしれませんよ。
自殺島というマンガがあります。
年々増えている自殺者の処理などの費用が国で支払えなくなり、自殺しようとする人を島に流すというお話です。
ぶっそうなタイトルなので、島に流された自殺志願者たちが極限状態で戦うお話しかと思っていたら少し違いました。残酷なシーンなどもあるのですが、狩猟の仕方や冷蔵庫などない場所での内蔵などの処理の仕方、動物の骨から油をとる方法など、無人島に辿りついたときにこのマンガがあればとても役に立つだろうなというシーンも多いです。
主人公は引きこもりでネットやゲームばかりしていて、この世界に嫌気がさして自殺しようとした青年でした。自殺志願者ばかりなので、自殺する人も多いかと思いきや、生き延びようとする人たちもけっこういました。主人公は自殺島に来てから仲間が出来たり、違うグループとたたかったり、畑を作って生活しています。そんな主人公は誰かと意見がぶつかりそうになると、逃げ出す性格をしていました。島に流される前の生活でも”誰も自分をわかってくれない”と自ら孤独な生活に入り込み、さらに孤独になりきれずにネットで人とつながろうとするもそこでもうまくいきません。
そんな主人公なので、自殺島に流された後でもグループ内の人たちに何か言われたら、距離を置こうとします。
『わかってもらえない、わかってくれない、やってくれない、してくれなかった』
そんなときに隣りに居てくれた人のおかげで気づくことが出来るのです。
実際は自分の方が相手をわかろうとしてなかった、のだと。
多分こう言われるだろうと決めつけている部分はありませんか?
普段の生活でも、家事を一人でしている主婦が「夫にこう言っても手伝ってくれないし文句を言われるだけ」と決めつけて、何も頼まないこともあります。
言い方を考えたり、家事の内容によっては旦那さんが苦なくやってくれる部分もあるかもしれません。それを「やってくれない」と思って何も言わないと状況は何も変わりません。
自分がどうしたいかをハッキリとし、相手の意見も聞いたうえで話し合うと良いポイントでお互い合意することも多々あります。
やってくれなかった、と自分に矢印を向けて被害者意識を持ち続けないためにも、自分が何をしたいのか、どうしたいのかを明確にしましょう。そして相手の状況も考えてから行動するときっとうまくいきますよ。