貧困に児童虐待など言葉は知っているけれど、身近にそのような人がいないので具体的にぴんとこないことも。活字の本だとなかなか読む気にならなくても、マンガだとわかりやすくて理解しやすいのでおすすめです。
社会問題を描いているマンガはたくさんありますが、私が読んだ中からまず3つのおすすめ作品をご紹介いたします。
児童福祉司 一貫田逸子 かくされた子ども
昔仲の良かった女の子が義父に虐待され餓死した過去をもつ、主人公の一貫田逸子。そういう過去を持ち新人というのもあって常に虐待されている子、虐待をしてしまいそうな母親のために動くアツい女性です。アツさゆえに上司などからは煙たく思われますが、それでも自分の信念を押しとおするところもかっこいいです。
お話しは短編がいくつか描かれていて、どれもリアリティがあり心に刺さるお話ばかりです。
生活保護のケースワーカーのお話しです。主人公の義経えみるが新人でたまたま配属されたのが福祉保健部生活科という部署だったので、一から生活保護について勉強することになります。ですので、読者としても生活保護というものを義経と同じ目線で知っていくことが出来るのがいいところです。
どういう場合だったら同一世帯になるのか、生活保護を受ける基準は何なのかなど複雑な生活保護のことをわかりやすく解説してくれているのでわかりやすいです。
変にドラマチックにはせずに淡々と物語が進んでいくのでわかりやすいです。そして読んでいる人が興味を持つように面白く描けているところもおすすめポイントです。
×華(ばつか)さんが高校3年生の夏休みにアルバイトしていた病院での出来事がつづられています。中絶や出産の現場に立ち会って体験したお話しをエッセイのようなマンガで表現しています。
中学生の妊娠や性的虐待など様々な患者さんのことが描かれています。虐待を受けた子の様子なども丁寧に描かれているので、淡々とお話しは進んでいくのですが、感動や切なさなど表現力が豊かで涙なしでは読めないエピソードばかりです。中絶された子のために「バイバイ」と毎回お別れをいったり、窓の外を見せてあげたりと×華さんの優しさもよくわかる作品です。
いかがでしたでしょうか?
社会問題を描いているマンガはまだまだたくさんあってご紹介しきれませんが、今回はまず3作品を紹介させていただきました。
またいろいろな切り口でのおすすめのマンガを紹介させていただきます。